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同性愛者と新しいライフスタイル
 

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(1)新しい関係性を求めて
(2)多様な「性」のあり方

 

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(1)新しい関係性を求めて
 

 私たち同性愛者は、とても生きにくい状況に置かれているわけですが、逆に、既成の価値観に縛られずに生きていける可能性も大きいということになります。自分の意志で、新しいライフ・スタイルを選ぶことができると言い換えてもいいでしょう。

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 例えば、今まで同性どうしのカップルもたくさんいたはずなのですが、同性愛者の団体やサークルなどができて多様な活動が始まったのはせいぜいここ十年ぐらいのことですから、カップルどうしの交流や情報交換はまだほとんど行われていません。つまり、私たちには、お手本(ロールモデル)がありませんから、新しい生き方を自分達で作っていかなければならないのです。これは、大変しんどい作業になります。

 男女=異性愛者のカップルであれば、いろいろなものに拘束されて、惰性で共同生活を続けることもできます。例えば、子どもがいるから別れないでいようとか、戸籍にバツイチと書かれると困るからとか、いっぱい人を呼んで披露宴を挙げちゃったのに別れるわけにいかない(世間体)とかいった形で、二人の関係性を問わずに、ダラダラとカップルであり続けるというのは非常によくあることです。 ところが、私たちには、そういった縛りがいっさいありません。その分、法律的・制度的な保障がない、という不利益が生じることに対しては、改善の要求をしていかなければいけないのですが、縛られないということが、新しい可能性を生むことにもなるのです。

 つまり、子ども・戸籍・世間体といったものに拘束されないだけに、二人の関係性を続けるためにはかなりの努力が必要になってくるわけですが、このことがかえって新しい地平を開いてくれます。

 新しいライフスタイルを模索しているのは、同性カップルだけではありません。私たちの『すこたんソーシャルサービス』や『動くゲイとレズビアンの会』を始めとして、少しづつではありますが、地道な活動を行う、同性愛者の団体ができています。そういう団体では、結構若い人達が中心になって、海外の運動や研究から学んだり、電話カウンセリングをやったり、セイファーセックス・キャンペーンをやったり、同性愛者の親のケアをしたり、同性愛者が作った映画を上映したりと、多様な活動が展開されています。

 だから、同性愛も「異世界」の自分に無関係のこととしてではなく、男女の関係性も含んだ新しいライフスタイルの問題として、皆さんの日常生活に引きつけて考えていただければ、身近な問題になってくるのではないかと思います。

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(2)多様な「性」のあり方
 

 人間、いや生物の「性」は、研究が進めばすすむほど、「謎」も加速度的に増え、こういう理由でこういう「性」のありかたが生まれる、などと断言できることが日に日に減っているというのが現実です。人間の中の、同性指向と異性指向の割合がどのように決まっていくのかなど、全く解答がないのが実情です。だから、「どうして同性愛になるのか」「なぜ異性を好きにならないのか」などといった質問には、答えられないどころか、質問の意味そのものがないとすら言えます。いや、逆にこうした質問が当たり前のように平然とされて誰も疑わないというところに、異性愛中心の社会の偏った価値観が象徴されているといっていいでしょう。これは、他の科学の分野でもいっしょで、私たちは、あることがらが起きる原因・理由が「わからない」ということにもっと慣れなければならなくなりつつあるのです。

 したがって、人間の「性」のあり方もますます多様であることが明らかになってきています。最も自明であると考えられてきた、「女」と「男」という「二分法」についても、インターセックス(半陰陽)の人たちが声をあげ始める中で、「当然」のことではなかったのだということが理解され始めています。遺伝子などできっぱりとふたつに区別されると思い込まれていた、「女」と「男」も、その中間形態がたくさんあるわけで、グラデーション(徐々に変化すること)でしか分けられないのです。「生物学的な性は固定的だ」とする考えはもう古いのです。

 さらに、自分で自分をどういう性別であると認識するかは、「生物学的」な「女性←→男性」のグラデーションと必ずしも一致しないことも明らかになっています。自分の「性別」に対する認識を「性自認」と呼び、 「生物学的」な「女性←→男性」のグラデーションがほぼ「女性」の人であっても、「性自認」は、「男性」という人も少なからずいるのです。こうした「性自認」が 「生物学的」な「女性←→男性」のグラデーションとずれる(=トランスする)人を「トランスジェンダー(Trans Gender)」と便宜的に呼んでいます。身体的にも自分の性別を「性再指定手術」(いわゆる「性転換手術」)によって変えないと生きていくうえで精神的安定が得られない人もいて、特にそういう人たちを「トランスセクシュアル(Trans Sexual)」と便宜的に呼んでいます。「性同一性障害」とも呼ばれていますが(「障害」ということで手術が可能になった)、その呼び方が的を得ているかどうかには議論があります。

 こうした多様なあり方を前提として、性的な意識が、どういう方向に向くかの多様性が重なってくるわけです。「性的指向(Sexual Orientation)」は、「性自認」を持てる人についてのみ有効な概念で、「生物学的」な「女性←→男性」のグラデーションに基づくのではなく、「性自認」に基づいて、同性に魅かれる人を「同性指向」異性に魅かれる人を「異性指向」と呼ぶことになります(両方なら「両性指向」)。ですから、 「生物学的」な「女性←→男性」のグラデーションはほぼ「男」でも、「性自認」が「女」の人が、「男」を好きになるのであれば、「異性愛」ということになります。そして、 「性的指向」も、グラデーションで、どんな人でも 「同性指向」 と 「異性指向」は、ある一定の割合で存在し、その「割合」を自分の意志で変更したり選択したりすることは極めて困難であることがわかっています。ちなみに、私たち(伊藤&簗瀬)は、 「同性指向」がほとんど100%に近く、「異性指向」はかすかにしかないという「性的指向」を持っています。
  いずれにせよ、私たち同性愛者を含めてこうした性的な少数派の人たちが、社会に受け入れられず、差別と偏見の眼にさらされており(というか存在していないことにされており)、自分を肯定できないで苦しんでいることは事実です。「おかしなもの」とくくられることはもちろん、「病気」としてくくられるのも、正確なとらえ方ではないわけで、人間そのものの「性」がもともと多様性を含んでいる、と考えるべきでしょう。詳しくは、当事者の方の声に耳を傾けるのが本筋だと思います。「すこたんソーシャルサービス」のホームページでも紹介されている本をぜひ何冊か手に取ってみて下さい。その上で性的な少数派どうしが、それぞれの立場で活動しつつ、ゆるやかにつながっていければいいなというのが願いです。「異性愛」絶対(それも「生物学的な性は固定的」で「性自認」と一致すると思い込んでいる)主義的な社会のあり方に異議を唱えていかないと「自分らしく」生きられない、という点では共通点を持っているわけですから。

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